T-CHAT

Vol.18
南街在住 橋本智保子さん(40歳)

・interviewer・Jamさん

細く小さな身体に秘めた、すごいパワーの持ち主です。

■ご出身はどちらですか。

広島県です。大学入試のために上京しました。
東大和に住んでからは10年位になります。

■橋本さんは音楽を通じての障害者支援活動を行っていますが、そのきっかけは何でしょうか。

子どもの頃から音楽は好きでした。ある時、音楽で病気などの症状を軽減できるということを知り、詳しく調べているうちにジュリエット・アルヴァン著『音楽療法』の本と出会い「これだ!」と。音楽療法を学ぶ為に国立音楽大学に入りました。
大学時代は知識だけではなく、実際に障害をもった方の支援や音楽活動の実践の場も経験しました。

コンピュータの知識は、福祉とは別の仕事としてチラシ等の作成、音楽編集等経験の中で得、また別の趣味活動で知り合った仲間とパソコン関係の会社を創立。そのうち、自分達が持っている知識や技術を障害者就労の場に役立てればと、この事業を始めました。
現在20名以上の方がパソコン入力作業をされたり、チラシのデザインをされたりその他いろいろな作業をされています。ご自分がデザインされたチラシが採用され街中に飾られたときの嬉しさは、彼らの自信にも繋がります。

パソコン作業だけでなく、喫茶店も運営し、レジ入力や接客の仕事もしてくださっています。楽器をたくさん置き、「音楽喫茶」にしているので音楽が好きな方がご来店され、楽しく過ごされる場所になっています。

いろいろな方がここで交流し、音楽を通じてご自分の居場所となり、夢や楽しみを語りあえるそんな場所となる。
これが本来私のやりたかった事です。

■様々な場所でご活躍ですが。

いろいろ所属団体はあります。私自身が地域活動を行っていると自然と地域の方々に障害をもった方々を知っていただき、地域とつながりがもてる、「共生」の実現の一つとなればと思い活動を行っています。

橋本智保子さんプロフィール

障害者就労支援事業所NOAH施設長、社会福祉士
音楽療法、音楽イベント・音楽講座等の企画・指導、アナウンス・司会、パソコンインストラクター

広島県出身。国立音楽大学音楽学学科卒業。

大学在学中は、日本音楽、民族音楽、現代音楽など幅広く研究し、国内各地の現地調査など行う。
また、音楽療法研究も学内外で行い、各学会に参加し、臨床研究にたずさわる。

音楽学を吉成順、故中内詢子、音楽理論を糀場冨美子、ヴィオラダガンバを神戸愉樹美、雅楽を芝祐靖、各氏に師事。
卒業後も福祉施設での音楽療法・音楽指導を行う傍ら、音楽出版社での楽譜や音楽書籍の編集業務にたずさわり、その後フリーで音楽教科書、音楽書籍等の編集や音楽企画の委託業務を行う。

株式会社エルヴィエント(IT関連事業、音楽企画事業)を立ち上げ、コンサート企画や演奏家紹介、音楽商品の企画を行う。

また、高齢者福祉施設、障害者福祉施設で、コンサート企画や演奏活動、音楽療法を、また、社会福祉協議会、公共機関の依頼で音楽の講義、教室等指導に取り組む。

子供向けには、1999年~2002年小学生を対象とした本の読み聞かせを、2007年「母と子のための音楽クラブ」を立ち上げ、地域での音楽発表会や子ども会での演奏活動などを行っている。

また、音楽指導のほかに、大学、公共機関等でパソコンインストラクターとして指導やサポートなども行う。

2009年には、障害者就労支援事業を立ち上げ、パソコンや音楽における就労の支援事業をはじめる。その一環として、地域との交流をはかり、気軽に音楽を楽しめるスペースとして、音楽喫茶「音楽珈笛 音茶居(おんがくかふぇ むーさい)」を設け、コンサート、講座などの企画を行っている。

指導、演奏のほかに、地域の文化向上、街の発展のために、音楽やおどり、福祉における様々なボランティア活動を行っている。